2025年3月6日ユーラシア経済委員会公式サイトにおいて、ユーラシア経済委員会(EEC)の技術規制・認定部門のタルガト・モミシェフ部長は、アルマトイで開催された国際ユーラシア医薬品フォーラムにおいて、EAEU医薬品共通市場のこれまでの成果および2025年の計画について報告した内容が発表されました。
報告の要旨としては次のようなものがあります。
- 共通市場への移行申請を提出できる移行期間が2025年12月31日に終了し、この期限の変更はないが、承認国側での移行条件について今後一部緩和される予定である。
- すでにEAEU加盟国のすべての医薬品製造業者に対しては、整合手続き(共通市場方式への切り替え)実施中に登録記録ファイル(ドシエ)の変更を同時に申請できる仕組みが導入されており、業務の簡素化が図られていること。
- 2025年12月31日までは、各国で発行された国内登録証が有効であり、EAEU加盟国の規則に従って国内登録記録ファイルの変更も引き続き可能であること。
モミシェフ氏はまた、加盟国の医薬品査察機関(ファルマインスペクター)の活動にも言及しました。
2025年には、2021年に発行された最初のEAEU域内GMP証明書の有効期限が満了します。
医薬品の生産およびEAEU共通市場への安定供給を確保するため、製造業者は6〜9か月以上前に計画査察(定期GMP査察)申請を行い、2025〜2026年査察計画に含まれていることを確認するよう呼びかけられています。
さらに本年は、EECの場において医薬品共通市場に関する規制の大幅な見直し作業が継続される予定です。具体的には、
- 医薬品登録および試験実施に関する規則の明確化、
- GLP査察規則の採択、
- GCP(適正臨床試験実施基準)およびその他関連文書の改訂
などが計画されています。
国際ユーラシア医薬品フォーラムは毎年開催されており、今年は「ユーラシア地域における医薬品市場の発展」がテーマでした。
フォーラムには、EAEU加盟国すべての規制当局および製薬業界の代表者が参加しました。
情報ソース:ユーラシア経済委員会公式サイト